差金決済
資産運用の勉強:外為取引と外貨預金の違い1~差金決済 |
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外為取引では、外貨を売買した際の金利差で利益をあげようとする投資手段です。
同様に外貨を取り扱う投資方法の一つに、外貨預金というものがあります。
これは、預金金利の高い海外の銀行へ預金することで利息を多くもらおう・為替差益で資産を増やそう、いう資産運用の手段ですね。
この外貨預金と外為取引の違いを見てみたいと思います。
一番分かり易い違いとしては、動かせる資金の違いでしょう。
外貨預金では、実際に外貨を購入し預金することになる為、自分の所持している資金以上の額を動かすことは当然できません。1万ドル外貨預金するには、1万ドル分の資金が必要になります。(更に手数料等も掛かりますが、ここではおいておきます)
元手となる資金が少なければ、外貨預金額も小さくなり、高い預金金利や為替差益の影響もその分小さくなります。
外為取引では、実際の外貨を購入するのではなく、売買の際に発生した差金のみを決済ということ、その差金決済時の損益保障として、外為会社へ証拠金を預けるということで、自己資金よりも大きい額での取引ができます。
証拠金に対して何倍までの取引が可能かは各外為会社ごとに異なりますが、仮に20倍であるとします。この場合、5万円を証拠金として預けることで、100万円分の取引を行うことができるのです。
この仕組みを差金決済による証拠金取引といいます。
が、少々分かりづらいかと思います。
少々御幣を招く表現になるので、あくまで考え方のイメージの話なのですが、例えば「10万円分のドルを預けたことにします」ということをするのが、外為取引です。
その後、ドルの価値が5万円分あがったとしましょう。「ここで決済します」というと、差額の5万円だけを受け取ります。あくまで預けたことにしただけなので、10万円は受け取れません。あがった価値の分の差額だけが受け取れます。その逆、ドルの価値が5万円分下がった時に決済する場合、下がった価値の分だけの差額5万円を支払うわけです。
この差額分を支払えないと困ります。なので、損が出ても支払えますよ、という保障として、証拠金を外為会社に預けておく訳です。同時に、5万円分は差額が支払えるなら、それに見合った倍率の取引をして良いですよ、と外為会社に認めてもらうイメージでしょうか。
差額を超えた損が出た場合、当然ながら預けた証拠金を超えて支払いをしなければなりません。
証拠金以上の額の支払い能力がその人にあるかどうかは分かりません。その為、多くの外為会社は「マージンコール」「ロスカットルール」という仕組みを取り入れ、証拠金を超えた額以上の損失が出ない様な工夫をしています。